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ストーリーボード

by tagami

ストーリーボードは、提案するサービスがどのような状況や環境で使用されるのかを時系列のストーリーで視覚的に表す手法であり、ユーザーや利用文脈、環境、タイミングなどに関する理解を深めることができる。ストーリーボードはさまざまな表現が可能であり、理想的なUXを検討するのに最も適した方法だといえる。

映画や映像制作で用いられる絵コンテと呼ばれる映像の設計図に相当するものである。

ストーリーボードはUXデザインプロセスのどのタイミングであっても用いることができるが基本的にはアイデア発想を行なった後に、提案するUXを視覚化するために用いられることが多い。特に構造化シナリオ法と対応させて作成すると効果的である。

<構造化シナリオ法と対応させたときの特徴>

  • ペルソナを主人公にしたアクティビティシナリオが、ストーリーボードの骨格となる
  • ペルソナがサービスを使う目的や理由、動機などが冒頭に描かれている
  • サービスを使う主要なシーンと利用文脈、その環境が描かれている
  • 特に利用文脈に沿ったサービスの挙動やユーザーのふるまいなどのタイミングや時間的な前後関係が明確に描かれている
  • サービスを用いることで達成されるユーザーのゴールやその効果、効果に対するユーザーの反応が、継続利用のモチベーションにつながるように描かれている

目的

  • サービスの利用に関するユーザーのふるまいやタイミング、目的やモチベーション、利用文脈や環境、ユーザー自身の価値観など、理想のUXを視覚化する
  • 視覚化することで、評価と修正を行い目標とするUXの完成度と品質を高める

活用法

1. 理想とするUXそのものを評価・改善するために用いる(ストーリボードを使ったウォークスルー評価)

ストーリーボードの内容そのものを改善するためのもので、視覚化したストーリーボードを時間軸で並べ、協力者に時間軸順に読んでいってもらい、その文脈に不自然な点がないかなどを評価・確認してもらう。もし、不自然な点があればふせんに意見を記入してもらう。こうした順番に評価をする方法をウォークスルー評価という。

2. 提案する体験のコンセプトの妥当性や受容性を評価するために用いる(ストーリーボードを使ったコンセプトテスト)

コンセプトテストの際に、実現させたいUXを協力者に提示する際に用いる。

3. サービスの初期プロトタイプの妥当性を評価するために用いる(ストーリーボードとペーパープロトタイプを使ったウォークスルー評価)

ストーリーボードの下に、インタラクションシナリオ、またはそれを簡素化しシステムやサービスのふるまいを説明したもの描く。もしくはUIのペーパープロトタイプなどを段階に応じて変更しながら描き、それをもとにウォークスルー評価を行うものである。

ポイント

ストーリボードは次の段階においてユーザーの体験を示した基準として機能するため、そこで表現される利用文脈はユーザー調査に基づいた内容である必要がある。アクティビティシナリオの書き方に則り記述すればおおきくかけ離れることはないがビジュアルで表現する際に注意が必要である。特に利用文脈や環境の表現などは誤解を与えないよう注意したい。開発者間などで多くの人が誤解を招いてしまうような表現であればない方がマシである。

尚、コマ数は1つのタスクについてペルソナを含まず6~9コマ程度になることが一般的であるが、それではやや十分でない場合もある。制限をかけず、理想のUXを表現するのに十分なコマ数で表現するのが望ましい

参考文献